会議室とか講堂とかにスタッキングされているような椅子を作ってみたくなった。 でも、出来る限りスッキリとしたもので。そしてふと思いついた。細いステンレスで フレームを作って籐を編んだらキレイんちゃう？
腕利き金属加工職人ブラザーズの協力を得て試作が始まった。持ち込んだ100%には程遠い図面を元に 第一号試作が上がった。雰囲気は想像通りすごくいい。でも椅子としてもっとよくしたい。

見た目と座り心地の面で、こうした方がいいと思う部分が6〜7箇所。それらを盛り込んで第二号試作が出来上がった。見た目はグッと良くなった。でも、座って身体を左右に揺らすとフレームのフレが少し不安。「んー、、、」と3人で唸りつつ、職人ブラザーズがアイデアをいくつか思いつく。こんなに構成する部材が少ない中で出来ることってある？見た目は維持したいので安易な補強など入れたくない。 そして第三号の完成。素晴らしい！見た目は変わっていないのに、しっかり感が増して椅子としてグッと完成度が増した。籐張り職人の綺麗な仕事と相まって、どこかで見たことありそうだけど何処にもない 椅子に仕上がった。
この椅子を作りかけた時から周りの皆んなは少し理解の圏外、「TRUCKぽくないんちゃう」的な声が聞こえていた。「わかるよー、でもきっといいのが出来るはず！」と自分では思っていた。
完成後、いろいろなテーブルに合わせてみて驚き。スッと馴染む。ちょっとしたデスクにも合う。 抜け感がすごくいい。そして”実は”座り心地がいい。数時間でも座っていられる。 ”実は”とは、「写真で見てカッコいいなぁと思ってたけど、座ったらどうなんやろって思ってた」 という声を聞いたから。で、その人が座って見てびっくり、すごくいいと気に入ってもらえた。 よかったー。

vientはスペイン語で風。カーテンがフワッとなびくような心地よさがこの椅子にはあります。

W450 D420 H750 SH440 mm
フレーム／ステンレス
シート／ラタン