見た目ではサラッと見えているけど、実は奥行きが深い。
そんな格好よさがいいなぁと思うこの頃。
S.T,N.E.の思いの中、出来るだけ意匠に頑張った感や主張がないように努めた。作り始めた初期の頃は、見た目だけでいうと、其処此処にあるようなものに見えるかなと弱気になったりもした。でも試作を続けるうちに、その中身の充実からか、スッキリとした潔さに思えてきた。

座るとまず、表面のフワッとした柔らかさが迎えてくれる。そこから自然にその下に続く支え陣の連携プレーで優しく、でもしっかり支えてくる。最後まで底づき感はない。手を座面に置くと、やっぱりフワッと心地いい。座面は低め、奥行きは深め。腰を少し前にずらせば背もたれに頭を預けることが出来る。キチっと座ると背中が背もたれにとどく。クッションを挟まないと背もたれが遠すぎるという奥行きではない。でも、脚を上げて胡座をかくにも十分。
このSH(座面の高さ)と座面の広さ、低めの背もたれ、そして表面のフワッと、そして支え陣の上質さが相まって、このソファの上で過ごす体勢と気持ちをすごく自由にしてくれる。横になって片脚を背もたれの上に乗せるなんてこともすんなり出来る。総高さの低さは部屋の中でも圧迫感がなく、部屋を広く感じさせてくれる。

MORGAN SOFA用に選んだファブリックのひとつに北欧デンマークを代表し、世界でその品質を認められているKvadrat社の Naraがある。ビスコースとリネンシェニールの平織りによって新しいひねりが加えられ、独特のテクスチャーのある外観を持っている。繊維が細く長いので、なめらかでありながらセミドライな手触りでさらりと心地よく、やわらかで体にフィットする。このソファのために生まれてきたかのように相性がいい。触れているだけで豊かな気持ちになる。
オーク材のベースフレーム、ビーチ材の内部フレーム、スチールフレーム、数種の高密度ウレタンフォームといった素材からしっかりと作られているから、このMORGANは見た目から想像するより遥かに重たい。もし床に座ってソファにもたれても動じずじっと支えてくれます。

W1900 D950 H710 SH430 mm
ナラ無垢材
クッション／ウレタン・フェザー