TRUCKで20年くらい前から作っている定番のSUTTO HIGH STOOL。
使いやすくて自分でもずっと使ってきた。朝ご飯はこのスツールでのことが多かった。
脚の開き角度や座面の下側の削いでいるところなど、今自分で見ても好きなところが多い。
ふと、思いついた。このバランスをそのまま木に置きかえて作ってみたらいいかも。

早速絵を描き試作する。足掛けのリングは真鍮に変更。
1回目の試作で印象はすごくいい。でもちょっと気になって脚の内側の角をアドリブで削ってみる。
こっちの方がいい。これでいこう。
しばらく使ってみるうちに、少し気になることが出てきた。それはどうも見た目のサイズ感がちょっとキュッとしている。そこで2回目の試作では20mm座面の直径を大きくし、それに合わせて脚の位置も外側に移動させた。やっぱり、グッと良くなった。伸びやかさが出た。これでいこう。

チャームポイントのひとつである、座面の下側の斜めに削いでいるところ、そしてそこに脚が組まれているところ、それが通常の視点からは分かりにくい。例えば何か床にあるものを拾う時にふと見るとそこがよく見えるとか、少し離れた位置のソファに座って見ると見えてくる。そうしないと気付かない。
でも、座りながら手でふと触ったり、手で持って移動させたりする時にはしっかり感じることが出来る。
それくらいがいいのかなぁと納得してみたりしながら、いいのん作ったよなぁと自分で喜んでいる。削って窪ませた座面もお尻に優しく、長く座っていても大丈夫。

φ330 H680 mm
フレーム／ナラ無垢材